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エンジェル投資家とベンチャーキャピタルの違いとは?比較と選び方を解説

エンジェル投資家とベンチャーキャピタルの違いとは?比較と選び方を解説

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ビジネスに必要な資金を調達する際の調達先として「エンジェル投資家」と「ベンチャーキャピタル」があります。どちらも有用な資金調達先ではありますが、その違いを理解しているでしょうか。今回は、エンジェル投資家とベンチャーキャピタルの概要や両者の違い、資金調達先としての選び方について解説します。

エンジェル投資家とベンチャーキャピタルとは

エンジェル投資家の概要

エンジェル投資家はこれから起業したい人に資金を提供する個人の投資家を指します。個人で投資をしているため富裕層が多く、本人も起業したり投資で収益を上げたりしているケースが多くみられます。
投資家であるため、基本的にはリターンを目的に出資してくれます。ただ、自身の経験を生かして起業家を支援し、資金面以外に経営ノウハウや人脈などでサポートしてもらえる可能性もあります。
なお、エンジェル投資家は海外で生まれた考え方で、日本ではここ数年で普及してきました。

ベンチャーキャピタルの概要

ベンチャーキャピタルは新規事業へチャレンジする「ベンチャー企業」に投資する企業のことです。投資会社の一種であり、投資家から資金を集めて成長が期待できるベンチャー企業に出資します。
企業の自己資金で投資するケースもありますが、多くの場合、社外の投資家からお金を集めてベンチャー企業へ投資します。社外の投資家は利益が出ることを期待して出資しているため、ベンチャーキャピタルとしても利益を出すことにこだわる傾向にあります。収益性の高いベンチャー企業へと出資するものだと理解しておきましょう。

エンジェル投資家とベンチャーキャピタルの5つの違い

投資の主体

エンジェル投資家は個人の出資であるのに対し、ベンチャーキャピタルは法人の出資です。投資してくれる主体が異なるため、両者の違いとして押さえておきましょう。
エンジェル投資家は個人であり、本人の独断で投資するかどうかを決定できます。しかし、ベンチャーキャピタルは法人であるため、会社として収益が期待できる場合しか投資しません。法人では複数の担当者や管理者が吟味して投資するかどうかを決めるため、投資してもらうハードルが高まりがちです。

投資されるフェーズ

明確な違いはないものの、エンジェル投資家は企業の創業時から投資するのに対し、ベンチャーキャピタルは事業拡大時に投資する傾向があります。これは「ハイリスクハイリターンを期待するか」、「安定した利益を期待するか」の違いによるものです。ベンチャーキャピタルは投資家から資金を集めているため、安定して利益を得られる投資を選択する傾向にあります。
とはいえ、創業時と事業拡大時を明確に区別することは難しいのが実情です。このような違いは見られるものの、必要以上に意識すべきではありません。

投資までのスピード

エンジェル投資家は個人の判断で投資するかどうかを決定できます。場合によっては、その場で投資してくれるなど、非常にスピーディーな投資を期待できるでしょう。
ベンチャーキャピタルは法人として審査し、投資するかどうかを決定します。一般的に審査には時間を要するため、投資までのスピードは遅くなりがちです。
投資が受けられるまでのスピードに違いがあるため、資金調達時は意識しなければなりません。ただ、エンジェル投資家なら必ずスピーディな投資を受けられるとは限らないことも頭に入れておくべきです。

出資額

投資する側の人数の違いから、出資額に違いが出やすくなっています。エンジェル投資家は一人であるため、ベンチャーキャピタルよりも出資額が少なくなりがちです。
先ほどもご説明したとおり、ベンチャーキャピタルは複数人の投資家からお金を集めベンチャー企業へ投資しています。つまり、多くの資金を運用できる環境にあると考えられます。
しかし、エンジェル投資家は個人であり、投資金額には限界があるはずです。個人の資産状況には違いがあるため一概にはいえませんが、投資額はエンジェル投資家の方が少なくなります。

干渉度合い

エンジェル投資家は個人投資家ということもあり、過度な干渉をしないケースがあります。自分の経験を元にアドバイスしたり、本人のやり方に任せたりとバラバラです。
ベンチャーキャピタルはエンジェル投資家とは違い、干渉度合いは高くなります。確実に投資を回収し利益を出すために、専門家によるアドバイスを出すことも。事業を成功させるという意味では、ベンチャーキャピタルの干渉は悪くありません。
ただ、起業家本人のやり方を貫きたい場合は、干渉度合いの違いを踏まえ、本人にどちらが適しているか判断することをおすすめします。

エンジェル投資家とベンチャーキャピタルを選ぶポイント

必要な出資額

どの程度の金額が必要になるのかは重要なポイントです。エンジェル投資家はベンチャーキャピタルとは違い投資金額が小さくなる傾向にあるため、高額な投資が必要な場合は適しません。
もちろん、ベンチャーキャピタルを選択すれば、必ず高額な投資が受けられるとも限りません。ただ、傾向としてエンジェル投資よりもベンチャーキャピタルの方が高額な出資に対応しているため、必要な額に応じて選択します。

リードタイム

投資が必要となるまでのリードタイムに注目します。ベンチャーキャピタルはエンジェル投資家とは違い、投資までに時間が必要だと考えるべきです。短期間で出資が必要ならば、エンジェル投資家を検討した方がいいでしょう。
エンジェル投資家はすぐに投資してくれるとは限りませんが、ベンチャーキャピタルは必ず審査があり時間を要します。リードタイムを重要視するなら、エンジェル投資家を選択すべきです。

業種

これから開業する業種に合わせて選択することも重要です。特に事業内容がハイリスクハイリターンな場合は、エンジェル投資家に相談した方が良いかもしれません。
ベンチャーキャピタルはエンジェル投資家とは違い、過度なリスクは嫌う傾向にあります。リスクを抱えやすい業種で資金調達が必要ならば、エンジェル投資家を選択することがポイントです。

ポテンシャル

エンジェル投資家はその人が「熱意を感じ取った」など目に見えないポテンシャルを信じて投資してくれる可能性があります。数値で示すのが難しくとも、投資を受けられるチャンスがあるということです。
しかし、ベンチャーキャピタルは投資会社であるため、熱意だけでは投資にこぎつけられません。ポテンシャルがあるならば、それを数値で示せないと難しいと考えましょう。

起業する際はエンジェル投資家もベンチャーキャピタルも資金調達に活用できます。加えて税理士に相談できれば資金調達の幅が広がるため、顧問税理士を契約して相談できる環境にしておくと安心です。

まとめ

エンジェル投資家とベンチャーキャピタルについてご説明しました。個人か法人かの違いがあり、投資金額やスピードに差が生じます。
どちらを選択すべきか悩んだ際は、必要な金額や事業のポテンシャルなどに注目してみましょう。起業家の置かれている状況を踏まえることが重要です。

松崎ぶっち(ライター)
立命館大学卒。
在学中に起業・独立などにあたり会計や各種監査などの法規制に対応するためのシステム導入ベンダーを設立。紆余曲折を経て多くのシステムを経験。
システム導入をされるお客様の起業活動を通じて得た経験、知見を活かし皆さんの気になるポイントを解説します。
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