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会計事務所のM&Aにかかる費用は?相場や売買価格の決まり方を解説

会計事務所のM&Aにかかる費用は?相場や売買価格の決まり方を解説

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会計事務所を経営する方の中には、将来的な事務所の売却を考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。M&A(買収・合併)で事務所を売却する際は、専門の仲介会社に依頼するケースが多いですが、気になるのがM&Aに必要な費用でしょう。
ここでは、M&Aにかかる費用や売買価格の相場について解説します。

個人経営の会計事務所における後継者問題とM&A

個人経営の会計事務所のM&Aは、主に後継者問題を解決する方法として用いられます。

会計事務所の後継者問題

近年、個人経営の会計事務所では、所長が高齢化しているのに後を継ぐ人がおらず、廃業の危機にさらされるケースが増えています。こうした事務所は代表税理士1名と税理士資格を持たない所員数名、または資格はあっても、事務所を率いるほどのキャリアがない所員で構成されている場合が多いです。
 
一方、中小企業を取り巻く経済環境や会計事務所の採用環境の悪化により、会計事務所は業務拡大に苦労しています。そこで、効率的な業務拡大を目的に、有能な人材や優良顧問先を持つ会計事務所を譲り受けたいと考えている事務所もたくさんあります。

会計事務所をM&Aで売買するメリット

所長の高齢化・後継者問題に悩む会計事務所と、事業拡大を考えている会計事務所のそれぞれの問題点を同時に解決できる方法がM&Aです。後継者問題を抱えている会計事務所の所長は、事務所を売却することで「廃業による所員の失業」という事態を回避できます。また、事業拡大を考えている会計事務所は、事務所を買収することにより短時間で効率的に事業拡大が実現します。
 

M&Aには株式譲渡や事業譲渡、合併などさまざまな手法がありますが、個人経営の会計事務所を売却する場合、事業譲渡という手法を取ることが多いです。
 

・事業譲渡

事業譲渡とは、事業全般または一部だけを譲渡する方法です。たとえば、売り手側(事業を譲渡する側)の会計事務所が税理士業務に加え、保険代理店やコンサルティング業も手がけている場合、売り手側のすべての業務を売買するか、税理士業務だけを売買するか売り手・買い手側がともに選べます。

会計事務所のM&Aにかかる費用はどれくらいか

会計事務所のM&Aにおいて必要となる費用は、買い手が売り手に支払う買収費用だけではありません。買収費用に加え、買い手・売り手ともに仲介会社への手数料が必要となるほか、場合によっては双方に税金がかかるケースもあります。

M&Aで売り手・買い手にかかる費用
・仲介会社に支払う手数料【売り手側・買い手側】

会計事務所のM&Aを当事者たち(売却希望側と譲受希望側)が自力で相手を探し、交渉することは現実的に難しい話です。売り手側・買い手側ともにM&Aを専門に手がける仲介会社と契約し、相手を探してもらって交渉する方が一般的です。
 

仲介会社に支払う費用は「仲介手数料」とよばれ、相談から交渉成立までのいくつかの局面で手数料が発生します。仲介会社によって発生する局面は異なりますが、例として以下のような種類の手数料があります。
 

着手金…仲介会社と契約を結んだ時点で発生する手数料です。着手金は無料のところもあれば、100万円以上必要となる場合もあります。着手金がかかる仲介会社のもとには、M&Aを本気で考えている顧客が集まるというメリットがありますが、M&Aが成立しなくても返金されないので要注意です。
 

成功報酬…M&Aが成立した時点で支払う手数料です。会計事務所のM&Aにおける成功報酬は、多くの場合10%(最低報酬あり)となります。
 

ほかにも、相談料や中間金(M&Aのプロセスの途中で発生する)、デューデリジェンス費用(買収前に行われる監査)、月額手数料(M&Aが成立するまで毎月支払うものなど)が発生する仲介会社もあります。

・買収費用【買い手側】

当然のことですが、買い手側には買収費用がかかります。会計事務所の買収価格算出方法については、下で詳しく説明します。

・税金【売り手側・買い手側】

M&Aで会計事務所を売買した場合、税金がかかる場合があります。たとえば、事業譲渡の手法を用いた場合、売り手側・買い手側それぞれに以下のような税金がかかります。

売り手側…譲渡益に対する税金(売り手が個人なら所得税、法人なら法人税)
買い手側…消費税(譲り受けた資産の中に課税対象のものが含まれる場合)、登録免許税・不動産取得税(不動産を譲り受けた場合)
 
次は、会計事務所の売買価格の相場について見ていきましょう。

税理士業務がメインなら年間顧問報酬や年商の総額が相場

個人経営の会計事務所で税理士業務をメインに行っている場合、1年間の顧問報酬や前年の年商が売買価格の相場となることが多いです。「相続税の申告を多く手がけている」「別法人として設立している会計法人からの記帳代行料がある」「保険代理業の収入がある」などのケースでは、年商を基準にします。
 

相場はあくまで目安であり、実際には交渉やデューデリジェンスを経て最終的な売買価格を決定します。しかし、相場を押さえておくことで、売り手・買い手ともに相場とかけ離れた額で売買をして、互いに損をすることを防げます。

コンサルティングなども行っている場合は企業価値を算出する

税理士業務に加えてコンサルティングなどの業務も行っている場合は顧問報酬や前年の年商ではなく「企業価値」をもとに売買価格を決定することがあります。
 

企業価値とは、企業が持つ総合的な価値を表す金額です。その企業が手がける事業から生み出される純資産価値や営業権、知的財産価値に加え、預金や遊休地なども企業価値に含まれます。企業価値を出すには、時価純資産法やDCF法といった算出方法を使います。
 

●時価純資産法…企業が保有する有形・無形の資産を時価評価した時価資産から、時価負債を差し引いた「時価純資産」を企業価値とします。
 

●DCF法…「ディスカウンテッド・キャッシュ・フロー」の略。フリーキャッシュフロー(会社が自由に使える現金)をもとに企業が将来生み出す価値を出し、そこからコストを割り引いて算出した現在価値を企業価値とします。

会計事務所をできるだけ高く売却するには

会計事務所を売却する側としては、できるだけ高く売却したいところです。売却価格を上げるには、売上高をアップさせて企業価値を高める必要があります。
 

事務所の売却を成功させるには、1,000万円〜1億円程度の売上高が必要とされています。売却を考え始めたら、まずは売上高の目標額を設定し、目標額に到達した頃に高い価格で売却できるよう計画することが大切です。事業承継計画を作成し、数年間のスパンで事務所の売却を考えましょう。

事業承継・引継ぎ補助金を活用して経費の削減を

「事業承継・引継ぎ補助金」は、M&Aや事業承継を進める中小企業や個人事業主に対し、費用の一部を補助する中小企業庁の制度です。この補助金を活用することで、M&Aにかかる費用を削減できます。補助金には以下の3タイプがあります。
 

①経営革新事業
M&Aや事業承継をきっかけに、事業の再構築や経営統合などに挑戦する際の費用を補助。
補助率2/3、補助上限額600万円
 

②専門家活用事業
M&Aにかかる専門家などの活用費用(M&A仲介会社への手数料、デューデリジェンス費用など)を補助。
補助率2/3、補助上限額600万円以内
 

③廃業・再チャレンジ事業
再チャレンジを目的に既存事業を廃業するための費用を補助。
補助率:2/3、補助上限額150万円
 

M&Aで会計事務所を売却する場合②を活用することができます(②は買い手側・売り手側のどちらも活用可能)。
 

なお、事業承継・引継ぎ補助金を受けるには申請が必要です。また、上記の内容は令和3年度補正予算の要件です。令和4年度以降は変更となる可能性があります。最新情報、および申請受付期間や申請方法などは「事業承継・引継ぎ補助金」の公式サイトで確認してください。

まとめ

代表税理士の高齢化と後継者不足という2つの問題を抱えている会計事務所が近年、増加しています。一方で、事業拡大を目指す会計事務所や税理士法人は、顧問先や経験豊かなスタッフを得たいと考えています。M&Aは両者の課題を解決する方法です。
 
M&Aは専門の仲介会社を介して行うことが多く、M&Aには売買費用や税金に加えて仲介手数料が必要になります。中小企業庁が募集する「事業承継・引継ぎ補助金」を活用すれば、必要な費用を削減できます。

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長谷川よう(ライター)
会計事務所に約14年、会計ソフトメーカーに約4年勤務。個人事業主から法人まで多くのお客さまに接することで得た知見をもとに、記事を読んでくださる方が抱えておられるお困りごとや知っておくべき知識について、なるべく平易な表現でお伝えします。
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