税理士の無料紹介相談窓口
0120-374-024
メールお問い合わせ 年中無休で24時間受付中

M&Aとは?メリット・デメリットと覚えておきたい企業価値評価方法

M&Aとは?メリット・デメリットと覚えておきたい企業価値評価方法

M&Aという用語を聞いたことがあるが、どのような手法かわからない方は多いでしょう。M&Aには、株式譲渡や会社分割、合併など、さまざまな方法があります。ここでは、M&Aとは何か、その種類からメリット・デメリット、会社の価値を算定する方法まで詳しく解説します。

■そもそもM&Aとは

M&A(Mergers and Acquisitions)とは、日本語で「合併と買収」を意味する言葉です。新事業の展開や事業の売却、会社の譲渡、合併など、さまざまな意味を持ちます。他の業界への進出や経営の安定化、従業員の待遇改善など、M&Aを行う目的はさまざまです。

 

■M&Aの種類

会社の状況や目的に応じて、M&Aの種類を適切に選ぶ必要があります。M&Aの種類ごとの特徴を詳しくみていきましょう。

株式譲渡

株式譲渡とは、自社が保有している株式を譲渡することで、経営権を移転させる方法です。買い手が売り手に株式譲渡の対価を支払い、株式名簿の書き替えるだけで完了するなど、実施に大きな労力がかかりません。

株式交換

株式交換とは、買い手と売り手の株式を一定の割合で交換し、買い手が売り手の経営権を承継する方法です。株式交換後は、買い手が親会社で売り手が子会社の関係になります。大企業が買い手、中小企業が売り手であることが一般的です。

株式移転

株式移転とは、発行済みの株式を新しく設立する会社に取得させ、親会社と子会社の関係を作る方法です。主に、ホールディングス化に用いられます。新しく設立した会社が親会社、取得させる会社が子会社となります。

合併

合併とは、会社の経営権を含め、すべての権利を他社に承継させる方法で、吸収合併と新設合併があります。吸収合併とは、1つの法人格を残し、すべての会社の権利や義務などを承継させる方法です。一方、新設合併は新しく設立した会社に、合併の対象となる会社のすべての権利や義務を承継させます。

事業譲渡

事業譲渡とは、会社の事業を売却する手法です。不動産や人材、技術、ノウハウ、取引先など、無形・有形を問わず、すべての財産が譲渡対象になります。株式譲渡とは違い、任意で譲渡する事業を選べるため、「不採算事業を売却してキャッシュフローを改善する」といった活用方法もあります。

会社分割

会社分割とは、1つの会社を複数の法人格へと分割して、それぞれに資産や事業などを移転させる方法です。すでに存在する会社に引き継がせる吸収分割と、新しく設立した会社に引き継がせる新設分割があります。

 

会社分割の主な目的は、急成長している事業を1つの会社として独立させたり、不採算部門を切り離してキャッシュフローを改善させたりすることです。

 

■M&Aのメリットとデメリット

M&Aには、メリットとデメリットがあります。それぞれ把握したうえで、自社に適しているかどうか考えましょう。

M&Aのメリット

M&Aのメリットは、買い手側と売り手側で異なります。どのようなメリットがあるのか詳しくみていきましょう。

 

  • ・買い手側:リスクを抑えて新しい事業を始められる
    買い手側のメリットとして、他社の事業を買収することでローリスクで新事業を始められることが挙げられます。新しい事業を立ち上げるには、不動産や技術、ノウハウ、設備などの取得に大きなコストがかかります。他社の事業をそのまま承継できれば、ローコストで新事業を始められるのです。
  • ・買い手側:業界再編できる
    他社を買収してシェア率を高めることで、価格競争や顧客の奪い合いなどから脱却できます。売却側としても、大手の傘下に入ることで経営や従業員の待遇の安定化が図れます。
  • ・売り手側:従業員の雇用を守れる
    経営が傾いているために従業員の待遇が悪くなっている場合、M&Aで大手企業の傘下に入ることで従業員の待遇や雇用を守れます。また、アーリーリタイアしたい場合も、廃業ではなくM&Aを選択すれば従業員を解雇する必要もなくなります。
  • ・売り手側:後継者問題を解決できる
    後継者がいないために、廃業を余儀なくされる企業は少なくありません。M&Aで第三者に会社を譲渡することで、後継者問題が解決します。
M&Aのデメリット

M&Aには次のデメリットもあるため、実施すべきかどうか十分に検討することが大切です。

 

  • ・シナジー効果が生まれないリスクがある
    M&Aに成功すれば、シナジー効果によって収益性や安定性が各段に向上する可能性があります。しかし、シナジー効果を狙ってM&Aを実施するには、現状の的確な分析や将来を見通す力が必要です。そのため、思っていたようなシナジー効果が生まれず、M&Aを実施したことを後悔するケースもあります。また、予想以上に管理コストが増大し、キャッシュフローが悪くなる場合もあるでしょう。
  • ・大きな方針転換を余儀なくされる場合がある
    他社の傘下に入った場合、経営方針を大きく転換せざるを得なくなる可能性があります。その結果、経営に対するモチベーションを維持できなくなることも予想されます。
  • ・不満を抱えた従業員が退職する恐れがある
    他社の傘下に入った場合、経営者は退任することになります。その結果、従業員が不満を抱え、退職してしまう恐れがあるのです。

 

■覚えておきたい企業価値評価(バリュエーション)の算定方法

企業の譲渡価額を決めるために、企業価値評価(バリュエーション)が必要です。企業価値評価の方法には、次のような種類があります。

コストアプローチ

コストアプローチとは、会社の資産から負債を除去して残った純資産価値に基づいて企業価値を算定する方法です。簿価純資産法と時価純資産法があります。

 

簿価純資産法は、貸借対照表で確認できる帳簿資産合計を、そのまま企業価値として考える方法です。純資産を発行済み株数で割ることで、一株あたりの株価がわかります。簡易的に企業価値を算定できる方法ではありますが、帳簿に記載されている評価額が現在の価値を示しているとは限りません。そのため、重要なM&Aにおいては用いられないことが一般的です。

 

時価純資産法は、企業の保有する資産の時価総額から負債の時価総額を差し引いた金額を企業価値とし、株式価値を評価します。より実態に近い形で企業価値や株式価値を算出できます。

インカムアプローチ

インカムアプローチとは、企業が将来得ると考えられる収益やキャッシュフローを予測し、企業価値を評価する方法です。DCF法と収益還元法、配当還元法があります。

 

DCF法とは、将来のキャッシュフローを現在の価値へと変換し、企業価値を評価する方法です。収益還元法は、企業が将来得ると思われる収益を現在の価値へと変換し、企業価値を評価します。そして、配当還元法は、将来の配当額を予測して企業価値の算出に用いる方法です。

マーケットアプローチ

マーケットアプローチとは、上場企業の市場価格や、自社と同程度の規模の他社を基準として企業価値を算出する方法です。市場株価法と類似企業比較法、類似取引比較法があります。

 

市場株価法は、過去1~6ヶ月ほどの市場株価を対象として、平均株価を評価額として算出する方法です。株価の動き方次第では、参考にならない場合があります。

 

類似企業比較法は、同程度の規模の同業他社を複数選択して、企業価値算定の参考にする方法です。類似取引比較法は、営業利益や売上高などに係数を乗じて企業価値を算出します。係数は類似するM&Aの取引価格を参考にするため、M&Aが活発に行われている業界でのみ通用します。

 

■まとめ

M&Aには、株式譲渡や事業譲渡のほかにも、合併や株式交換などさまざまな種類があります。自社の状況を踏まえ、どの手法を選ぶべきか検討してください。また、企業価値評価の算定は基本的に税理士が行います。M&Aを検討しており、自社の価値を知りたい方はM&Aの実績が豊富な税理士に相談しましょう。

ページのトップへ